業者の選び方

これまで述べたように、自費出版はヒットを期待しません。ですから自費出版の成功とは儲かることではなく、費やしたお金、労力、時間に見合った満足を得られることです。何に満足するかは著者次第でしょう。ですから自分に合った業者を選ぶことが満足の多寡を決定づけます。

金銭面で余裕のある人は、できる限り名の知られた出版社に依頼するのが無難です。やはりネームバリューと流通のノウハウというつてに敵うものはありません。最低でも数百万、スムーズに運ばせるためには数千万を見積もる必要がありますが、出版社からスポンサーと見做され、丁重に扱ってくれます。体裁は一般書籍と比べて遜色のない仕上がりを期待できますし、編集、校正も熟達したプロが担ってくれます。もちろん大手出版社の看板を汚すわけにはいかないので、内容が一定の水準を超えている必要はありますし、自費出版そのものを一切受け付けていない会社もあるので注意しましょう。

多くの人はそこまでの費用を捻出することは不可能なので、先ずは自費出版専門業者に依頼することになります。ネット上には無数の業者が鎬を削っており、どの業者を選ぶべきか、迷うはずです。最初に調べるべきは流通の実際です。その業者から出版されたと思しき作品を有名通販サイト等で見つけましょう。見つからなければISBNコードを取得できていない可能性もあり、危険です。

とは言うものの、悪質な業者は稀であり、選んだ結果の後悔は会社ではなく、担当者の能力や性格に起因することがほとんどです。どの業者に依頼しても必ず特定の担当者が対応します。担当者は社内で受注業績をめぐって競い合っているため、時に依頼主である著者を疎かにします。打ち合わせの段階で見抜くように心掛けましょう。